put の動詞フレーズ

【解説】

putのroot senseは、動作の対象となるものを、ある位置・状態に「あらしめる」ことだ。「あらしめる」とは、「そのような状態にする」とも言える。
したがって、ここで登場するput+名詞だけのフレーズはある意味で例外となり、putの後には目的語だけではでなく、必ず位置・状態を表す語句が伴うことに注意してほしい。
例えば、「ペンをおいてください」をPut your pen.というのは誤りで、Put your pen down.と位置・状態を表す語句が伴う。この場合、downは方位副詞だが、次の例では位置・状態を表す語句が、前置詞+名詞となっている。

Put your pen down.
ペンをおいてください
Put your pen on your desk.
机にペンをおいてください

■putに対する日本語の訳語

putを「置く」と覚えている方が多いと思う。しかしputにあたる訳語は様々になる。

「のせる」「貼る」「架ける」「入れる」「着る」「履く」「注ぐ」
「塗る」「くべる」「つける」「あてがう」「加える」「つなぐ」

訳語はこれら以外にも多様だが、「ものをある場所にあらしめる」という限りはすべて基本的に同じである。ただ、「あらしめられるもの」や、「あらしめられる場所」などが違ってくるとそれにふさわしい訳語を用いるというのは、日本語の発想に過ぎないとということを肝に銘じておいてほしい。
putの意味が少し拡大されてくると、もっともっとたくさんの日本語がそれに対応していくことになる。しかしそんな雑多な日本語にふりまわされていたのでは、それこそ「英語でものを言えない」ことになってしまう。
特に、putがある「人」をある状態に置く、すなわち「ある状態にあらしめる」ことを示す場合は特に重要だ。

It would be better to put her in a good humor.
あの人の機嫌をよくしておいた方がいいですよ

■ putはtakeと対比して覚える。

putされ「あらしめられている」ものを、そこから「取る」「はずす」「移す」「持っていく」のがtakeだ。
日本語で、「片づけてください」というのを、次のputとtakeを使った文にすると二つの語の違いが見えてくる。

Put them away!
(元にあったところに)片づけてください
Take them away!
(ここから)片づけてください

awayは「離脱状態」を表すが、takeの文では置き場所が問題ではなくとにかく、「持ち去る」という行為を表し、一方、putでは、「ものをあらしめる」ということから、いつも決まった場所に「片づける」という意味となる。もう一つ、例文をあげておきます。

Someone put my clothes away.
誰かが私の服を片づけてくれた
Someone took my clothes away.
誰かが私の服を持って行った、盗んでいった

■putとtakeがなかったら

goとcomeは、主体(主語)が働くことを表す語とすると、putとtakeは他のもの(目的語)を動かし、他のものに働きかけるときになくてはならない動詞(他動詞)だ。
私たちは何かに興味を持って、それに手を触れれば、私たちの手にそれをputしたわけだし、もっと興味が深くなったらそれを手でtakeするかもしれない。しかしいつまでもそれを手にしているわけではなく、また元のところへputするかもしれない。
私たちのまわりにには、私たちが、putとしたり、takeしたりするものが無数ある。putやtakeがなかったら、日常生活はできない。
まわりを見回して、色々なものをあなたの頭の中で、putしたりtakeしたりしてください。目に見えないものも、いろいろputし、あるいはtakeしてみましょう。
putとtakeで考えられものは無限だ。