プロローグ

●どうして英語が言葉として定着・蓄積しないのか?

児童英語でも、中学英語でも以下の会話文は必ず登場します。

A: How are you?
  ご機嫌いかがですか?
B: I am fine, thank you. And you?
  元気です、ありがとう、あなたはどうですか?
A: I am fine, too. Thank you.
  私も元気です、ありがとう

A: Where are you from?
  あなたはどこから来られましたか?
B: I am from Canada.
  私は、カナダから来ました

A: What animal(s) do you like?
  あなたはどんな動物が好きですか?
B: I like dogs.
  私は、犬が好きです

このような会話文を丸暗記さされたことがあると思います。でもこんな会話文を丸暗記していた最初の頃は、おそらく英語も楽しいものだった思います。でもいつの間にかこのような一文丸暗記の学習が苦痛になったのではありませんか。
しかし、よく見てください。Aの会話文とBの会話文はほとんど共通した単語がないことに気づかれると思います。これらの会話文に共通するのは、疑問詞と言われるhowやwhatが使われていることです。文法ではこれらはInformation Questionと呼ばれ、文字通り相手に情報を聞くものなのです。つまり答えるものは相手に「元気だ」「元気じゃない」「そこそこだよ」といった情報を与える必要がある表現です。
一方、英語にはYes=No Questionというものがあります。これは相手が聞いたことに対してYesかNoかで答えるものです。以上の3つの会話文をこれに変えるとおもしろいことがわかります。

A: (Are you) fine?
  あなた、お元気ですか?
B: Yes. (I am) fine, thank you. And you?
  元気です、ありがとう、あなたはどうですか?
A: (I am) fine, too. Thank you.
  私も元気です、ありがとう
【オウム返し No.21】

A: (Are you) from Canada?
  あなたはカナダから来られましたか?
B: Yes. (I am) from Canada.
  そうです。私は、カナダから来ました
【オウム返し No.40】

A: (Do you) like dogs?
  あなたは犬が好きですか?
B: (I) like dogs.
  私は、犬が好きです
【オウム返し No.60】

どうですか? Fine?→Fine.、From Canada?→From Canada.、Like dogs?→Like dogs.と完璧なオウム返しになっていることがおわかりでしょうか。そしてさらに重要なことは、( )内のことばを無視しても、赤文字で記されたフレーズは単独で、ワンフレーズ表現となっていることです。もちろん、Information Questionが必要ではないと言っているのではありません。指摘したいのは、ことばとして表現を学ぶ順序が逆になっているということです。

●ワンフレーズ表現が基礎となって表現が拡大する

幼い子供は、まずワンフレーズ表現を身につけ、それを以下のように展開していくことになります。How are you?などから始める日本の英会話教育とまったく逆になっていることがわかると思います。

Fine? → Are you fine? How are you?
From Canada? → Are you from Canada? Where are you from?
Like dogs? → Do you like dogs? What animal(s) do you like?

オウム返し英会話学習法は、英語をことばとして身につけるための、当たり前のそして最も有効な学習法なのです。

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